バリスタへの道〜課金編〜
バリスタ「本日の豆はサントス産のムンドノーボです。」
客「へえ、珍しいね。なかなか手に入らないんじゃない?」
バリスタだったもの「あっ、奈良競輪場の近所のコーヒー豆屋さんで買いました。ぶっちゃけぼくもよく分かってないんですよね(笑)」
客「…。」
レベルの低いバリスタと客が久々の登場をキメたところで、今回は久しぶりにコーヒーのお話です。
少し前に、競輪場の宿舎で食後にコーヒーを淹れると先輩方が喜ぶので、後輩が頑張ってバリスタになろうとしている話を書きました。
【バリスタへの道入門編】
読んでない方は是非読んでね!
実際に輪界にバリスタが大量発生したのはコロナ禍前後で、この記事を書いた頃にはすでに競輪界コーヒーブームは円熟期を迎えていました。
つまり、競輪界コーヒーブーム発生からすでに5年程度は経っているということになります。
最近では「後輩の仕事だから」とりあえずセットを揃えた層が少しずつ脱落していき、生き残っている輪界バリスタたちは、入門編をすでに終えたコーヒーを淹れる事に熟れてきた中級者と化しているって訳ですね。
かくいうぼくも、そんな生き残り勢のひとり。
豆を挽く粗さや、抽出のスピードなど基本的なところはもう手が憶えている…という、ハンドドリップに関しての初歩はある程度マスターした自負がありますよ。
奈良支部でも「田村は開催にコーヒーを持ってくる奴」と認定されており、豆を買い忘れてレースに参加すると大バッシングを受けます(笑)。
ぼくも、もう中級者と自称してもいいのでしょうかね。
とはいえ、正直なところ「詳しくなったのか?」といわれると、そこはそうでもないです。
豆はブレを減らすため同じものばかり購入していますし、機材も前回記事からまったく変わっていません。
仕事が板についたとでも言うのでしょうか、先輩のコーヒーを作るのは無難にこなせるようになったというだけで、これ以上こだわったり、それこそコーヒーを趣味として楽しむという事はないだろうな...と思っています。
しかしながら、購買意欲をブログのタイトルに掲げている身として「これはバリスタとして“次のステージ”へ進まないといけないぞ!」という意識の高さは持っています。
なにかブログで発表できるようなものはないか! とアンテナを色んな方向に振り回していたところ、先頭誘導員のお仕事の際、控え室で待機中にちょうどいい話題が。
先輩「田村ってコーヒーやってたよな?もし家でも飲むならデロンギのコーヒーメーカー、めっちゃいいよ!」
おお!
うってつけの話題が都合よく向こうから飛び込んできた!
正直、家ではあんまり飲まないんですが、淹れるのが面倒くさいだけで、手間なく出てくるのであれば飲みたいです。
先輩曰く「朝にボタンひとつでコーヒーが入るの、マジで魔法みたいやで! 物は高いけど、運転の時にコンビニでコーヒー買ってるなら(競輪選手は練習に向かう朝の通勤時にコーヒー買いがち)すぐに元取れるよ」
と、このオッサン、家電業者の回しもんか? と思うくらい熱弁してくださいましたよ(笑)。
これは買うしかないな〜!
って事で、買いました。
デロンギのマグニフィカsというやつです。
流石は浪費家! 金を使うことに躊躇がないから展開が早い!
正直、スペックはイマイチよくわかっていませんが、機能がちょうどよく人気だそうです。
流石に競輪場には持ち込めませんが、まあクオリティ・オブ・ライフを高めるための投資だと思えばこれもまた一興。
家を引っ越して、以前住んでいた古いアパートから一気に小綺麗なキッチンになったので、高級家電感が溢れるデザインのデロンギくんがよく映えます。
お値段は約6万円!
この金額をポンと衝動買いできるのは、競輪選手の特権ってやつです。
とはいえ、先述した先輩の熱弁のとおり朝にコンビニコーヒーを毎日買っていると1日約300円、1ヵ月で9000円(!)ですよ。
コーヒー豆のランニングコストを考えても、まあ数年も経たずに初期投資を回収できるので、実質無料みたいなもんです。
すごいじゃん(アホ)。
って事で、見せてもらいましょうか。
先輩が「魔法」と称した、全自動コーヒーマシンの性能とやらを…!
豆を適当に入れて〜。
スイッチオン!
おお、グォォォォォン!と豆を挽く轟音が!
なんだか男心をくすぐりますねぇ。
お、出てきた。
鼻血みたいやな←コラ
こちらが、エスプレッソってやつです。
量が少ないですが、こういうもんです。
細かく砕いたコーヒー豆に蒸気を当てて抽出した濃縮コーヒーなのですが、これを単独で嗜むのは流石に上級者。
何かしらで割って使うコーヒーの原液であり、割り下みたいなもんです。
横にミルクスチーマーなる意識の高そうな機械がついており、これで牛乳を温めてエスプレッソに注ぐと、いわゆるカフェラテになるんです。
皆さんも名前くらいは聞いた事あると思いますが、何がどうなったらカフェラテになるのか、という部分をご存知の方って少ないんじゃないですか?
では、早速作ってみましょう。
でん!
おお! 意識高そうなカフェラテが一瞬で完成したぜ。
いつでも家がスターバックスコーヒー!
これを飲みながらパソコンでブログ記事をカタカタと打ち込めば、ぼくも意識高い系の仲間入り!
では、さらに意識を高めましょう。
スチーマーを駆使してもう少しミルクの泡を増やして、泡を多めに注ぐとカプチーノという仕上がりになります。
カプチーノは、泡でラテアートなんてものもできるんですよ。
い、いぬです。
難しいなコレ...。
時間がかかりすぎて泡も萎んでシナシナになってるし(笑)。
ま、まあ、初見でブログ用に適当に作ったにしては上手じゃないですか?(笑)
まあこれは必修スキルではないので、そのうちね...上手になるといいね...。
アイスラテも立派なもんですよ。
牛乳に注ぐだけでこの通りオシャレなグラデーション。
うーん、こりゃいいや。
これ以上はお腹がタプタプになるので撮れませんでしたが、氷が入ったタンブラーにエスプレッソを注げば立派なアイスコーヒーが完成(コンビニのアイスコーヒーも同じ仕組みです)。
モードを変えれば通常のホットコーヒーも抽出できるんですよ!
すごいじゃん、コーヒーマシーン。
競輪場でコーヒーを淹れるようになって、バリスタの「上手い下手」というのがある程度理解できるようになりました。
初心者は「ある程度同じ濃さのコーヒーを淹れ続けられること」
中級者は「いつでもブレなく同じクオリティで振る舞えること」
上級者は「“どんな豆でも”常に高いクオリティでコーヒーを出せること」
だと思うんです。
にわかの発想なので、見当違いだったらすみません(笑)。
このにわか基準の発想でいくと、コーヒーメーカーがあれば少なくとも中級者クオリティ以上のコーヒーを常に飲み続けられる訳です。
あれ? コイツがいたらもう俺いらないじゃん!
うーん、やっぱりコーヒーを自分の手で淹れることは「こだわり」の世界なんだな...と痛感しますね。
それこそ
「あらやだ♡かわいいコーヒーミルじゃな〜い♡」
「でしょン? 東急ハンズに売ってたの♡」
「やだ、コーヒーが薄くなっちゃったわン♡ 失敗失敗♡」
「いいのよ♡ アタシが持ってきたシフォンケーキと一緒に頂きましょ♡」
なんて、コーヒーのクオリティは度外視でおっさん同士で宿舎でイチャイチャする、コミュニケーションそのものが「コーヒーの楽しみ」なのかも知れませんね。
ぼくはこの「お茶会」の存在を今後も推していきます。
よろしくお願いします。
実際にあるのかは知りません。
って事で、田村くんのプライベートコーヒーライフが進化しました! というお話でした!
これ以上はもはや「こだわり」「修行」の域になるので、続報は書けないと思います(笑)。
いや、それをやってこそ“多趣味”と名乗れるのかもしれないな...。
コーヒーの雑誌くらい買ってみようかな...!
ってことでまた次回!
1995年3月30日生まれ。滋賀県出身。 日本競輪選手会 奈良支部所属107期の競輪選手。現在はA級2班。同期には新山響平、山岸佳太、簗田一輝など。 ……以上はすべて仮初めの姿であり、本業は某アイドルのプロデューサーであるともっぱらの噂。 ドール、カメラ、声優など、さまざまな「沼」に足を踏み入れている。