ユニフォームが変わるそうです


競輪のユニフォームが変わります!
 
 





画像提供:公益財団法人JKA(上はS級S班ユニフォーム)
 

 
先日ついに情報がリリースされました、新ユニフォーム。
 
 
なんと、新ユニフォームのHPまで用意されています。
 
 
力入ってるねぇ!
 
 
 

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まだ見慣れなさが強いので、ダサいおっと目新しい感じが抜けませんよねぇ。
 
 
まあ、競輪ユニフォームなんて自転車の上で輝くもの。
 
 
立ち姿だと微妙に見えるものです。
 
 
そもそも、僕たち選手ですら「新ユニフォームを着て自転車に乗っている選手の姿」をまだ見た事がありません。
 
 
実際に選手がユニフォームを着て走る姿は、12月末に開催されるGPシリーズ開催「寺内大吉記念杯競輪」にてお披露目だそうです。
 
 
いやぁ、楽しみですねぇ。
 
 
 



 
 
 
さて、新ユニフォームの感想は年始まで取っておくとして…。
 
 
DMM競輪ユーザーの皆さんが気になるのは、スポンサーロゴは入るのか? という点ではないでしょうか。
 
 
え、興味ない? 


いやだ! そんな事言わないで!


また田村くんのスポンサーユニフォーム姿がみたーい!って言ってくれ!
 
 
お願いだから!


うう…(泣)。
 
 
まぁ、この件については選手もまったく知らされていません。
 
 
スポンサーロゴ掲載が復活するという噂はあるのですが、所詮は噂レベル。
 
 
というのも、以前のスポンサーユニフォームには色々と問題があったりしましたから…。
 
 
ってな訳で、今回は年末特別号!
 
 
「まもなく終了!旧ユニフォームの色々」を書いていこうと思いまーす!
 
 
だらだらと長めに記事を書いたので、お正月休みにでものんびり読んでください(笑)。
 
 
 
 
 
さて、旧ユニフォームを語る前に、実は新ユニフォームには着用ルールが制定されています。
 
 
1 競走用ユニフォーム及びヘルメット覆いには、輪ゴムやテープ類、その他の道具を使用しての加工や結び目を施すこと等をしてはならない。
 
 
2 競走用ユニフォームの裾をレーサーパンツに入れてはならない。
 
 
3 競走用ユニフォームの袖をインナーシャツ又は前腕が露出するまでまくってはならない。
 
 
 
です。
 
 
ピンとこないですかね?
 
 

 



 
  
ここで旧ユニフォーム着用当時のぼくの写真をどうぞ。
 
 
あらら、腕まくりこそしていませんが、先程のルールの1番(輪ゴム)と2番(シャツイン)に引っかかります。
 
 
って、この写真だとわかりにくいですかね(笑)。
 
 
お腹周りや脇、腕らへんに不自然な向きのシワが入っている部分を輪ゴムでくくっています。
 
 
旧ユニフォームではなぜこんな事をしていたのでしょうか…。
 
 
説明して参ります。
 
 
 
 
 
ユニフォーム、ヨレヨレ問題
 

 
輪ゴムもシャツインも、これが原因です。
 
 
これ、昨年半ばくらいまで結構深刻でした。
 
 
競輪ユニフォームは競輪場の備品です。
 
 
我々競輪選手は、レースの前に貸し出されたユニフォームをそれぞれ着用し、レースが終わると割とすぐに脱いで、返却します。
 
 
返却されたユニフォームは、洗濯のお姉さんのもとに集められ、巨大な洗濯機で一気に洗濯!
 
 
そして、乾燥機で一気にパワー乾燥!
 
 
そして、次の日には選手に貸し出してレースで着用!
 
 
という、なかなかのヘビーユーズを余儀なくされているのです。
 
 
しかし、恐らくユニフォームってなかなか代謝が行われません。
 
 
見るからに何年も酷使されてきたであろう個体が結構普通に貸し出されたりします(笑)。
 
 
そんな理由で、競輪場に置いてあるユニフォームの9割がヘタって伸びきってしまい、スウェットみたいにビロビロのダルダルだったんです。
 
 
自転車競技って空力競技ですから、ユニフォームがビロビロだと風でバサバサとなびいてしまい、これが結構空気抵抗が大きいので、パワーロスに繋がるのです。
 
 
あと、何より走ってる時にバサバサ言うとシンプルに鬱陶しい(笑)。
 
 
そんなこんなで、競輪選手はユニフォームを輪ゴムでくくって、少しタイトにして着る事で、バサバサ鬱陶しい問題をなんとか凌いでいました。
 
 
しかしながら、肩周りや肘周りを輪ゴムでくくる際、服がシワになって車番が見えなくなるという事例が増えたんです。
 
 
ユニフォームって車番を認識するための最も初歩的な記号ですから。これはダメよね。
 
 
そのため、JKA側も対策としてピチピチに着られるSサイズユニフォームを導入(それまではMサイズからでした)したり、昨年のスポンサーユニフォームが廃止されたあたりに、新品のパリッとしたユニフォームが一気に増えました(一斉代謝)。
 
 
これで一件落着! かと思いきや、輪ゴム括りは案外減りませんでした。
 
 
実は、僕たちのようなゴツめ体型の選手はサイズダウンでダボダボ問題が解決したのですが…。
 
 
最近増えてきた細身系の競輪選手にとっては、Sサイズでもまだダボダボなんですよね。
 
 
多分、縫製のレベルでスウェットのようなゆとりある形になってるんだと思います。
 
 
ちなみに、シャツインをするのも同じ理由。
 
 
裾まわりがダボダボなのです(笑)。
 
 
腕まくりは、僕はやらないのでよく分かりませんが、もしかすると、手首が細い選手は袖が余っているのかもしれませんね。
 
 
そして今回、新ユニフォームに変更になるタイミングで、わざわざ選手のこういった行為を禁じるルールをセットにしてきました。
 
 
まぁ、元々ユニフォームにまつわるレギュレーションは曖昧だったので、ちょうどいい機会だったと思います。
 
 
しかし! 選手として声を大にして叫びたい。
 
 
このルールを定めるなら、ユニフォームはダボダボになる前に代謝していただきたい!
 
 
そうでないと、ユニフォームのダボダボガチャに負けた選手は不利になるという、公正安全に関わるかもしれない事態になりかねません!(笑)
 
 
それを予想のファクターにしたら面白いかも? やかましいわ!(笑)
 
 
いや、ホントこれは当事者としては笑い事じゃない!
 
 
競輪を走った事がないとピンとこないと思うし、何だったら「雑魚が言い訳してるだけじゃん」と思われるかもしれません。
 
 
しかし、一度でも自転車競技をやった事がある人に問いたい!
 
 
スウェットで走れる?
 
 
しんどいよなぁ…(笑)。
 
 
まぁ、新ユニフォームも経年劣化でダボダボになる前提で話してしまったのですが、先日新ユニフォームのサンプルを試着してみたところ、素材や縫製もだいぶ見直されていました。
 
 
今までとは違い、ロードレースのジャージのような素材になっています。


これだったらハードに洗濯乾燥を繰り返してもダボダボに伸びる事はないはず…!
 
 
数年後もパリッとしたユニフォームが着られることを切に願います…!
 
 
 
 
 
スポンサー審査、ガバガバだった説
 
 
 
さて、旧ユニフォームの華、スポンサーユニフォームのお話です。
 
 
無地のユニフォームにも、スポンサーロゴが入ることで一気にカッコ良くなります。
 
 
ぼくも、競輪選手としてはぺーぺーながら、DMM競輪様のお陰でスポンサーユニフォームを着用させて頂いておりました。
 
 
しかし、今年の頭にスポンサーユニフォームが突然廃止となり、華のスポンサーユニフォームは着ることができなくなりました。
 
 
先述の通り、新ユニフォームにおいてスポンサーロゴを入れる事ができるのかはまだ未定です。
 

このスポンサーユニフォームの廃止って、表向きは新ユニフォームへの移行のための準備だった訳ですが…。
 
 
この旧スポンサーユニフォーム、実はある噂があるんですよ…。

※あくまで噂レベルのお話です。もう済んだ話ですし、ほぼフィクションだと思ってくださいね。
 
 
 
 
 
スポンサーユニフォームにロゴを入れるにあたり、企業様にはJKAの審査があります。
 
 
その審査の通過基準は色々あるし、公表はされていないのですが、ひと昔前は一部上場企業レベルでないとOKが出ないという厳しいものだったそうです。
 
 
いくら選手個人への協賛とはいえ、競輪という公営ギャンブルで掲示する訳ですから、厳しいのは当然です。
 
 
しかしその後、競輪不況期の煽りなのかどうか…理由はよく分かりませんが、年々審査が甘くなっていきました。
 
 
基準のひとつとして「競輪に携わる企業」という項目があるそうですが、例えば企業がお金を出して協賛レースに参加、社名杯のレースをやった事がある! というレベルでも「競輪に携わる」といっていいようです。
 
 
まあ、まず競輪のスポンサー審査に挑む企業というのが非常に希少です。
 
 
選手がこんな言い方するのは失礼ですが、結構物好きというか…(笑)。
 
 
なんなら、存在自体が有難い! そんな企業様に泥を塗るのは得策ではないと、できる限り便宜を図っていった結果、審査が緩くなっていったのかもしれません。
 
 
そんなこんなで、スポンサー企業は一気に増加!
 
 
意外な大企業から、プロレス団体、鉄道会社、ハウスメーカー、車のディーラーetc.....。
 
 
特に上位選手には、胸にたくさん企業ロゴが載っていてシンプルにカッコイイ!
 
 
スポンサーユニフォームは皆の憧れの存在となりました。
 
 
しかし、スポンサー企業が飽和状態になった結果、ある噂が業界内に広がります。
 
 
 
「アイツがつけてるスポンサーの企業、反社じゃね?」
 
 
 
この噂を発した人が、当該企業の業種に詳しい人だったのか、はたまたタダの妬みで発した言葉なのか…それは今となっては分かりません。
 
 
しかしながら、競輪という公営ギャンブル、そんな噂が蔓延ること自体が結構問題です。
 
 
この話が広まった時期はちょうど、お笑い芸人さんの闇営業問題が取り沙汰されている頃でしたから。
 
 
尚更でした。
 
 
実際、JKAでどういう審査が行われているかは選手も知らないのですが、多分いまどきの怪しい企業って、調べてもボロが出にくいんですよね。
 
 
幸い、本当に噂レベルの話で収まった感がありますが、表沙汰になったのは事実。
 
 
新ユニフォームへの移行の前段階として、スポンサーユニフォームが早期に廃止された…という都市伝説です。
 
 
信じるか信じないかはあなた次第…!
 
 
 
 
 
なーんて、真偽不明の陰謀論を語ってみました。
 
 
田村がこう言ってた! なんて枕詞付きで周りに言わないでね(笑)。
 
 
こんな色々を水に流しつつ、新ユニフォームでスタイリッシュになった新時代の競輪、2025年より始動です!
 
 
先述しましたが、我々もまだ着用して走った事はありません。
 
 
着心地、プロテクターとの相性、お腹が出たオッサンが着たらどんな感じになるのか…等々、しばらくは多方面で話題になると思います。
 
 
選手としてもとても楽しみですよ!
 
 
 
 

ってな訳でユニフォームの色々を語りました。
 
 
また気が向いたらTwitter(現 X)あたりで着用レポ書くと思うので、是非チェックしてくださいね!
 
 
ではまた次回!

1995年3月30日生まれ。滋賀県出身。 日本競輪選手会 奈良支部所属107期の競輪選手。現在はA級2班。同期には新山響平、山岸佳太、簗田一輝など。 ……以上はすべて仮初めの姿であり、本業は某アイドルのプロデューサーであるともっぱらの噂。 ドール、カメラ、声優など、さまざまな「沼」に足を踏み入れている。

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