競輪選手は好き勝手にメシを食っていいのか|DMM競輪

競輪選手は好き勝手にメシを食っていいのか

当ブログやSNSでもちょくちょく話題に出していたのですが、ここ数ヶ月、結婚式やらイベントに出席する機会がとても多かったんです。

言い方を変えると、赤の他人と会う機会がやけに多い期間でした。

やっぱりぼくの職業が競輪選手というだけで、結構皆さん興味を持ってくださいます。ありがたいことですね。


興味を持たれると言っても、チヤホヤされるというよりは、単に珍しい職業についていろいろと質問を受ける感じですけどね。

もっと俺をチヤホヤしてくれよ〜!


そんな中で、割とよく聞かれたのが

「競輪選手って食事制限とかすごいんじゃないの?」

というお話。


え…別にそんなことないけど…。
これ不思議なもんで、結婚式に行く度、毎回聞かれました。

こちとら、今から結婚式の豪華なディナーが運ばれてきて「よし! 酒をがぶ飲みすっぞ!」と身構えているというのに…。

暴飲暴食に水を差すかのような質問ですよ。全くけしからん…。


まぁ「競輪選手は特に減量とかはないんですよ!」と無難に言葉を返して、コース料理を爆食いする訳ですけどね。

そしたら、それを見た大概の人が

「アスリートはよく食べるね〜」

と、手の平を返すから困ったもんです。


確かに体調管理も仕事のうちですけど、別にコース料理を1回食ったくらいではどうと言うことはありません(笑)。

競馬の騎手やボートレーサーと混同して、体重制限があると勘違いしているのか、
単にアスリートとして、身体の管理が大変なんじゃない? という意味合いなのか…。

同じことを聞かれて、僕はもううんざりです!

次からはスマートに「あ、この記事に詳しく書いてるんで見てください」とあしらうため、今回は競輪選手の食生活の事情について書いてみますよ〜!






これは先日食べたさわやかのハンバーグ。

心からうまかった。


ふとした拍子に「さわやか食いたいな〜」と思っても、さわやかは静岡でしか食べられない。

そんな近くて遠い、片想いのような感情が生まれるからこそ、さわやかには中毒性があるんだと思います。

知らんけど。


ってことで(意味不明)、競輪選手の食生活やらについてのお話なんですけど。

冒頭でも書いた通り、競輪選手は食事に関しては結構自由です。

さわやかを食いに行こうが、身体に悪そうなラーメンを食おうが、パワーが出れば良いのです。


そりゃ、アスリートとしてのコンディショニングの部分を考えると、体重の増減はストイックに意識した方が良いに決まっていますよ。

実際、僕レベルの選手でも1日に摂取する総合的なカロリーは気にしなくもないですし、強くなるために減量や増量をする選手もそれなりにいます。


ですが中には、単に「バキバキの身体がカッコイイから」という理由で食事制限をする人もいますし(マジ)。

かと思えば、競輪中継でもわかるレベルでふくよかな選手もいらっしゃいますよね(笑)。

競輪選手のSNSを見ている方は、割と皆自由に暴飲暴食をしているサマを見たことがあるかと思います(笑)。

もちろん実生活もあの通りで、実際問題、飲み食いに関してそこまで厳しく制限するほどのことはありません。


腐ってもプロアスリートである競輪選手、この食生活に関するゆるさは何なのでしょう。

その真相を解明すべく、我々はアマゾンの奥地へ向かった…。


まず、他の公営競技の場合、「軽いほど有利」という大前提の要素がありますよね。

しかし3競オートの中で、競輪だけは体重が絡む要素がありません。
競輪だけは、唯一パワーの出力元が己の肉体だからです。

その己の肉体、競輪選手としての本題である「自転車が進む、進まない」については、体重が重ければいい、軽ければいいという単純な話ではないのです。


競輪は無酸素運動の競技ですから、放っておけば筋肉がついてゴツくなっていく方が自然ではあります。
強い選手はムキムキの人が多いですし。

ただ、ボディビルのように脂肪を削ってバキバキになる必要があるのかと言われると…うーん。

まぁ、パワーがあって身体が軽いのが物理的には理想なので、実際食事に関してストイックになる値打ちはあると思います。


ただ、競輪選手にはシーズンオフがありませんから。
年中戦うためには、ストイックすぎるのも考えものなのです。

アスリートは食生活までストイック! という世間のイメージは、基本的にシーズンスポーツの世界によって作られたものです。

特にオリンピック選手のような、アマチュア競技のシーズンスポーツであれば、オフシーズンで基礎体力を向上し、シーズンに向けて段階的にパフォーマンスのピークを持っていきます。

シーズン中にベストな身体になるよう、ひとつの目標に絞って最も良いパフォーマンスを出せるよう、「体重も段階的に管理する=食事に関しても割と厳しくなる」訳です。


我々のように、オフシーズンがない競技でそれをやろうとすると、なかなか難しいものがあるんですよね。

練習は日常だし、毎週のように本番のレースがあるんだもん。
シーズンスポーツのように「冬は気と心をゆるめて夏は頑張ろう!」とか言ってたらギャンブルの駒として失格ですよね(笑)。

夏も冬も同じように元気に戦おうと思うと、ご飯をたくさん食べられるわんぱくパワーも必要になるのです。


あとメンタル的な話になるのですが、競輪選手はあくまで「仕事」です。

決して意識が低い意味ではなく、公私を混同して、私生活まで我慢してしまうと心の逃げ場がなくなってしまいますからね。

「練習=仕事」を頑張ったあとの、衣食住の日常生活のパートは分けて考えないとやってられない…!という、甘えの部分もない訳ではないと思いますよ。


ストイックな食生活が苦にならない人は話が別ですが、年中我慢をする羽目になるって結構しんどい事ですから。

「今期は我慢して頑張ろう!」とか、上位選手であれば「GⅠやGPに向けて!」的な短期設定での増量減量はあれど、現役生活のすべてで衣食住を恒常的に制限することは決してありません。


プロスポーツ選手の代表格である野球選手も、シーズンスポーツながらメシに関してはそれなりに自由に食べておられる印象です。

ストレスは酒と脂に溶けますからね。

練習終わったあとに一杯やるの、最高に気持ちいいんですよ…(笑)。

こればっかりは、生きていく上で仕方のないことなのです。



ここからはなんの参考にもならん余談of余談なのですが、僕の食生活というか体重管理事情を書き記しておきますね。

誰が読むんだってか? うるせえ!


日頃、欲にまみれた食事風景をSNSにUPしている僕ですが、実は体重管理だけはお手の物タイプなのです。

ぼくの身体、放っておくと落ち着く中間体重は85kgくらいです。

身長が176か177cmなので、BMI指数的には圧倒的肥満ですが、筋肉競技をやっているアスリートとしては標準くらいですかね、ちょっとゴツイくらいかも。


その85kgをベースに、デビューしてから上は99kg、下は75kgと増量も減量も経験したんです。

どっちも食事制限や練習のやり方を変えて、結構ストイックにやった自信がありますよ。


どちらも経験した上でめっちゃ個人的意見なのですが、競輪選手は少しくらい体重…というか脂肪と筋肉があった方がいいんじゃないか? と思っています。

増量、減量ともに成果が出る頃に落車してしまい、いまだにA級…という始末なので、こんなブログで偉そうに語れる話ではありませんが…。


パフォーマンス的には減量して軽い体重の時代が良かったんですけどね、
減量時代に落車した際、怪我の治りが悪くて難儀したんですよ。

やっぱ、筋肉と脂肪があればその分物理的に鎧を纏うことになりますから。
落車回数の割に大怪我が少ないのは自慢なので、その辺の話だけはドヤ顔で語ってもいいかな…(笑)。


ってな事情で、落車が多いタイプの僕は無理に食事制限をして減量するより、放っておいても落ち着くところを維持した方がいいかなと考えて、最近は無理なく食事を摂るスタイルに落ち着いています。

ただ自由にメシ食いたいだけじゃねーのってか?
挙げ足ばっかり取るんじゃないよ! まったく!



だいぶうだうだと書きましたが、まとめると

・体重が軽けりゃ有利という競技じゃない
・パワーを出すためにはある程度ゴツくても仕方ない
・オフシーズンがないため、食生活は無理しない方が心が楽
・ストレスは酒と脂に溶ける

この辺の取捨選択の結果、競輪選手は自由に食って飲む食生活スタイルの選手が多い、ということです。


もちろん、ストイックにやっている選手もたくさんいますよ。

ただ、そういう選手ってあんまりSNSをやってない…。

ってことは、(ぼくを筆頭に)お客様の目についている奴らが堕落しているだけではないのか…? という疑心暗鬼に囚われ始めたところで記事を締めましょうかね(笑)。


まぁ我々って個人事業主のスポーツ選手ですから、人によって様々な論を持っていると思うので一概には語れませんけどね。

今回の記事で言っていることは、あくまでそういう人が多いですよ、程度の話に思ってください。

特に僕みたいなぺーぺー選手が食生活の善し悪しについて語ってもなにも説得力ないですしね(笑)。


放っておくと太る体質の人もいれば、痩せる体質の人もいます。
練習もそうですが、皆が同じようにやって同じように良くなることは決してないのがスポーツの世界です。

結構、みんな体質や体調に合わせて試行錯誤しているのですよ。


ただひとつ、冒頭の話題を回収すると

「1日くらい暴飲暴食する程度なら、そこまで変わらん」

ということです。

「競輪選手って食事制限すごいんでしょ?」と聞いてきた皆さん、おわかりいただけたでしょうか?





これは最高に体に悪そうなラーメン。

「お前はこんなラーメンばっかり食ってるから弱いんだよ!」という意見はお受けいたしかねます!
どうぞお帰りください!

食事は日々の楽しみですからね。
暴飲暴食は控えつつも、ストレスを溜めないよう生きていきたいものです。

ってことで、食事制限とは無縁の生活を送っている競輪選手が食事について偉そうに語る回でした。


また次回!





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1995年3月30日生まれ。滋賀県出身。 日本競輪選手会 奈良支部所属107期の競輪選手。現在はA級2班。同期には新山響平、山岸佳太、簗田一輝など。 ……以上はすべて仮初めの姿であり、本業は某アイドルのプロデューサーであるともっぱらの噂。 ドール、カメラ、声優など、さまざまな「沼」に足を踏み入れている。

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