【10月10日更新】忘れずに次走で狙いたい! 要注目選手ピックアップ【町田太我】
先行していれば必ずいいことがある。
豊橋競輪の開設74周年記念・ちぎり賞争奪戦(GⅢ)を制した町田太我(まちだ・たいが、23歳=広島・117期)が、まさにその好例である。
4日間ともJ(打鐘)H(ホーム)B(バック)を誰にも譲らないレースを展開。
松本貴治、香川雄介の援護を受けて正攻法からの勝負となった決勝戦も、青板バックから誘導員との車間を切り始め、
「誰が来ても突っ張るつもりでした」
と、赤板から突っ張り先行を敢行。
昨年の競輪祭覇者・新山響平の捲りを、身をていして阻止した松本は斜行により失格。
後ろがもつれる間に、町田は最後の力を振り絞ってゴールへ突っ込んだ。
21年6月の松山(トラック支援GⅢ)以来、二度目のGⅢ優勝である。
「優勝できたのは(松本)貴治さんが横目で見えるほど仕事してくれたおかげ。周年記念Vはこれが初めてなので嬉しいし、このメンバーで結果を出せたのは自信になりますね」
ラインの力があってこその優勝だったが、町田の先行にはマーク選手をやる気にさせるほどの気迫がこもっていたということであろう。
連日のロング先行。確実に疲労は蓄積されるが、彼には大きな味方があった。
サウナである。
「4日間、大好きなサウナでうまく疲れを抜くことができた。弥彦(のGⅠ)では最終日にひとつでも後ろのレースを走れるように頑張ります」
表彰式後の町田を敢闘門で出迎えた大川龍二(広島、91期)による祝福の肩車は不発に終わったが、この時の笑顔が一番輝いていたことを書き加えておきたい。
養成所ではゴールデンキャップを史上初めて三度獲得した逸材。その先行力は早くから誰もが認めるところだった。
4日間徹底先行を貫いてのGⅢ制覇は、復調の証と見ていいだろう。
次節に控えたGⅠ第32回「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」でも、スケールの大きな走りでシリーズを沸かせてくれそうだ。
【次回出走予定】
10月19~22日(弥彦GⅠ)
(情報局記者A)
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