【8月3日更新】ここぞで光る熟練技! 今なお活躍を続ける「永久選手」
先月の12日に54歳となった三住博昭(みすみ・ひろあき、54歳・神奈川=61期)が、再びS級の舞台に戻ってきた。
取材した佐世保記念では大敗を並べて
「異国に来たみたいな感じ。早くA級に帰りたい」
と自虐気味に嘆いていたが、50代中盤でS級点を取れたのは凄いことだ。
「結局、同じことを継続的にやるしかないよね。練習やトレーニングを。それでも体力は落ちていくけど、毎日、繰り返すしかない」
「若い頃は休んでも平気だったけど、年を取ったら休むのが一番良くない。落ちた体力を取り戻すのにかなり苦労してしまう」
「昔、郡司盛夫さん(郡司浩平の父)や小島寿昭(小島歩の父)さんがやっていた意味がやっとわかった。〝定食〟と呼ぶ朝練習のロケット3本、平面ダッシュ2本を毎日やっています」
地道に基本を繰り返すことが三住の強さの秘訣だ。
それだけではない。
「モチベーションがなくなってきた」と言いながらも、父の顔になって語ってくれた。
「20歳になる息子が、選手を目指してアマチュアで乗ってるんだよね。だからサボるわけにもいかなくなっちゃってさ」
「息子に行ってこいって言って、自分だけ休むわけにいかないし。尻に火が付いたようなモチベーションだよ」
頑張る父の背中を見続けた息子が競輪選手を目指して奮闘中。
その姿は当然、三住の心に刺さっているだろう。S級の舞台に戻ってこれた要因の一つにもなっているはずだ。
「レースに関してはほとんど一喜一憂してこなかった」
と、これまでを振り返った。
モットーは〝負けた時は自分のせい。勝った時は前のおかげ〟だそうだ。
佐世保記念は最終日に2着に入って高配当を演出。
「奇跡だよ、奇跡。もうないよ」とおどけていたが、まだまだやれることを実証している。
【次回出走予定】
8月18~20日(高松FⅠ)
(情報局記者A)
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