大切に思うこと
だいたい5歳くらいから競輪選手に憧れ、一途に夢を見て選手になれた「くみにい」です。
モチベーション モチベーションって言うけどどこまでがモチベーションで、どこからが欲になって何が夢なのか?
私は将来何になりたいって考えたのが早かったと思う。
小学生がウルトラマンや仮面ライダーになりたいのと同じ感覚だった。
競輪選手がカッコいいヒーローだった。
「組橋くんは将来何になりたいですか?」
「はいっ!けいりんせんしゅになりたいです!」
幼稚園に通っていた頃、即答していた。
高校生の頃、自転車競技で日本代表になり競輪学校に合格しました。
長ーい間憧れていた競輪選手になれ(夢)が叶ったのです。
もちろんすごく嬉しかったし、満足していました。
けど間違えていたかも・・・
幼稚園の頃はその答えで正解だったかもしれません。
確か中学生になると夢は(10億円レーサー)と欲を出し始めていました。笑
身体は成長したのに気持ちや頭はあの頃のままでした。
例えばどんな選手になりたかった?
何級?
何歳まで頑張るの?
家はどんな家?
車は外車?スポーツカー?
もっと考えるというレベルじゃなく妄想しかしていなかった。
漠然と選手になりたかったのか?
違う。もっと活躍してファンに愛され、子供に憧れられる選手になりたかったはずだ。
もっと具体的にどんな選手でどんな脚質でどんな家に住んでって考えなきゃいけなかった。
そうするとどれくらい頑張らないと満足できる選手生活がおくれないか逆算できたはずだ。
クルクルクルクル〜(時間を巻き戻した音)
中学生の頃
組橋くん・・・「はい。僕は将来、年間3,000万円くらい稼いで、大きな家に住み、カッコいい外車に乗れる競輪選手になりたいです!」
「できれば先行も出来る自在型の選手になりたいし、先ずは地元記念、いつかは特別競輪で優勝してグランプリに出場したいです。」
…
これくらいの考えを言っていたらもっと違う今があったのかな?
ん〜
今よりマシだったかもしれないがなんか違う気がする。
ブラッシュアップしても今よりちょっとお金に余裕があって裕福なだけで夢は叶っていない気がする。もちろんプロだからたくさん賞金を稼いでタイトルを取れればリスペクトもされるし認めてももらえるだろう。
モヤモヤ
何がモヤモヤしているんだろか?
人を惹きつけるものって何?
自分自身がどうあるのが正解なんだろうか?
ヨシ。
過ぎた時間は巻き戻せないし取り返せない。
だからあと何年出来るかわからない選手生活で、考え努力しよう。
自分が何者になりたかったのか。
もう遅いかもしれない。
わずかでもいい。
自分の求めるそこに近づく努力をこれからのモチベーションにしよう。
競輪選手になるという夢がかなった瞬間切ったゴールテープをもう一度つなぎ合わせて、クビになった時、間違えていてもいいからゴールを決めよう。
やっぱり選手っていいなぁ。
選手手帳を返すまで何回でもスタートできる。
悪足掻きしてやるぜ。
頑張れ俺!
現役競輪選手。香川支部香川道場所属71期。現在はA級3班。自転車を、そして競輪を心から愛するナイスガイ。その競輪愛はもはや「ファン」と呼んでも差し支えないほど深く、同業者である他の選手からサインをもらうほど。愛称は「くみにい」。