タブー|DMM競輪

タブー

武士道、サムライ、競輪道。
コテ、メン、ドウ。
こんにちは。自称剣道日本一「くみにい」です。

「てめ〜コノヤロ〜すっぺらこっぺら。」
レース降りて来て開口一番ラインの選手、対戦相手に食ってかかる人がいます。

選手の中には暗黙の了解や競輪道でコレやっちゃダメだよねー
みたいなことがいくつかあります。




そもそもレース降りて来てあーだこーだ言うのもみっともないし、言っても仕方ないことなのだがそれはさて置き聞いてほしい。

レースを走る上でルールがあります。
競技規則です。
失格にもならないし、重注もつかないのにやってはいけないこととは…

車券購入してその選手の入着を望むお客さんたちには理解できないこともあるかもしれないです。
 
例えば、先行選手が一生懸命風を切り4コーナーを回ってきて外線を外したとしても番手の選手が内から先行選手を抜きに行くところってほとんど見ないと思います。
ルール的にはセーフです。

でもそれやっちゃうと先行選手はもうライフが残り少なく、下手したら落車の危険もある。それどころか自力選手の信頼を失い前で頑張ってくれなくなるのです。

次に「鉋削り」と言われる内外線間を前走選手に外入しそのまま下がり位置どりする方法。
たまたまスタート合戦でお互いバンと出てその形になることはあるが、これもあまり好まれません。

自力選手にどうしても中段がほしいと言われるが最近のミッドナイトなどは点数で車番が決まっているので仕方なく「鉋削り」をしないといけないこともあります。
そんな時はレース降りてすぐ「スタートすいませんでした。」
この一言があればだいたい収まるのだが、当たり前の様にしていると最初の「てめ〜コノヤロ〜」の発端になってくる。

中割りってルール的にはダメなことだけど競走では当たり前のこと。
ダメなのは番手が仕事している時にすかさず内すくっちゃうやつ…
あれあとからすごく怒られます。

けど前に前に踏んでないと4コーナーから置いていかれるし、捲りの番手が降りてくることもあるから実は非常に技術も足もハートも必要なんです。

競るならハコ。
コメントでお互い譲れないこともある。
それ自体悪いことじゃないんだけど、3番手や4番手で点数や脚質をみてそうする選手。
これは個人的見解かもしれないが競るならハコ行けよって思う。


選手のほとんどが、まずは先行選手。そして自在選手。最後に追い込み選手になっていきます。

長く自力選手をやってきた選手は先行選手の気持ちがよくわかるので大事にしてくれるし、「残す」ってことに全力です。
マーク1本でやってきた選手もスタイルは違うけど同じ気持ちが伝わります。

一概には言えないし個人の見解になるけど、自在選手から点数が上がり、競走得点が多いから前を回り出した選手って意外と前者達と走り方に違いがある気がします。


『勝ちに徹する』

プロとして必要だし大事なことかもしれません。
しかし、競艇や競馬との違い。
ラインや人と人。

その勝ち方やレーススタイルでファンは納得するのか?ほんとうに人を魅了できるのか?

選手たちは家族もあるだろうし生活がある。

綺麗事だけではやっていけないが、道は外れたくない。

 
ウン十年選手をやってきて譲れない自分の中の『道』もある。
 
 
自分自身、未だに毎レース葛藤しながらスタートラインについています。




 
頑張れ俺!!

現役競輪選手。香川支部香川道場所属71期。現在はA級3班。自転車を、そして競輪を心から愛するナイスガイ。その競輪愛はもはや「ファン」と呼んでも差し支えないほど深く、同業者である他の選手からサインをもらうほど。愛称は「くみにい」。

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