新年を迎えた今、改めて言っておきたいこと
スポンサードをいただきながら、未だに⑧番車⑨番車のユニフォームに袖を通していない…。
あけましておめでとうございます。「くみにい」です。
新年最初の更新ということで、今回は真面目に「競輪」について語っていきたいと思います。
ファンの方が競輪に求めるものは、内容や在り方がさまざま。
しかし、コロナ禍であったりレース形態であったり、自分たちにはどうしようもないことがたくさんあります。
私たちはひと月ほど前に出る斡旋に各自契約し、仕事に向かい、走ってお金をもらって帰る。その繰り返しです。
斡旋をいただかないと仕事はないし、開催をしてもらわないと何の補償もありません。コロナ禍でレース形態がほとんど7車立てへと変えられた今もそれは変わりません。
チャレンジ戦(A級3班)ができたころ、有名なS級選手が若手に「7人で走ってるのは競輪じゃない、いいレースをしても意味がない」って言っていたらしいです。
その選手も今では普通に7人でレースを走り、簡単に負けています。今どんな気持ちか聞いてみたい…。
しかし、選手もファンも、S級選手までもが7車で走るとは思っていなかったはずです。
私は競輪が好きなので、S級1班の選手が予選を走らせられ始めた頃から、組織の仕組みや在り方に疑問を持っていました。
記念開催もメリハリなく、常にどこかでやってるし、メンバーもあまり変わらないように見えます。では特別競輪になるとガラッと変わるかと言えばそうとも思えず。
もちろん4000人以上いた選手が半分の2000人くらいになっているのだから、同じ様にはならないでしょうが、何かが変わる度に良くない方に向かっている気がします。
多くのファンを魅了していた頃の競輪は、今よりも何が良かったのでしょう?
今、自分が選手として言えるのは、確実に選手はアスリート化され、脚力としてのレベルはその頃より上がっています。上がりタイムが速いし、モガいている距離も長い。
質を問われても今の選手のほとんどが、努力家でプロアスリートとして恥ずかしくない生活を送っています。
ではなぜ、他の公営競技に水をあけられ伸び悩み、ファンからの苦情や抗議を耳にするのでしょうか?
ケイリンという競技でもオリンピックでメダルに手が届きそうなほど、お金や時間を使っています。
競輪学校を養成所に変え、若者が入りやすいよう厳規則を新しくしましたし、デビューしてすぐS級に上がれるような選手もたくさんいます。
そう考えると選手側に問題があるように思えないし、むしろ頑張っているように見えます。
私は選手の立場は、根本的に弱いと思います。
いつも受け身で決まったことに従う。
賞金が上がればもちろん喜ぶし、規則が厳しくなると不満も言う。
その繰り返し…。
受け身ではなく、私は選手に立場的に強くなってもらいたい。
発言力や行動力を高めてほしい。
今の組織は理事長や支部長を選挙(多数決)で決めます。グループの人数や師弟関係が多ければ選ばれる仕組みです。
その集まりでいろいろ決まるから、文句や愚痴を言っても仕方ないと大半の選手は思っているはず。
しかし、その結果が今の現状ではないでしょうか?
僕は自分が学生の頃、選手になりたかったので、勉強よりクラブや部活ばかり頑張ってきました。
今になって思います。もっと勉強しておけばと。国語も数学も社会も全部。
だからお願いします。
選手に憧れて目指したいと思う子が周囲にいたら言ってください。
「しっかり勉強するんだよ。選手になったら自分たちで競輪選手という職業を尊敬されるものにするんだよ」と。
ただ博打の駒としてではなく、1人1人が強い個になり、集まり戦い、築き上げてほしい。
ファンに愛され憧れられる選手になってほしい。
もう一度地響きのような歓声の中を走る競輪の復活を。
僕もまだまだ突き進みます!
頑張れ俺!
現役競輪選手。香川支部香川道場所属71期。現在はA級3班。自転車を、そして競輪を心から愛するナイスガイ。その競輪愛はもはや「ファン」と呼んでも差し支えないほど深く、同業者である他の選手からサインをもらうほど。愛称は「くみにい」。