【3月12日更新】ここぞで光る熟練技!今なお活躍を続ける「永久選手」【川口秀人】
S級で活躍する雄太(111期)との親子レーサーとして知られる川口秀人(かわぐち ひでと・57歳=徳島・57期)は約1ヵ月後に58歳になる。
取材した武雄ミッドナイトでは肋骨骨折明けで約1カ月半ぶりの実戦だった。
前検日には
「練習の感じが凄く良かった。誰も信じてくれないんだけど、犬伏(湧也)に付いていけたし、小川真太郎の捲りを差せた。犬伏が何割の力で走っていたのかは分からないけどね(笑)」
と、取材エリアを明るくしてくれた。
兄の浩貴さんも48期の競輪選手だった。詳しく聞いてみると、とんでもない競輪家系だった。
「兄もだし、父も祖父も競輪選手。自分は兄よりも先に選手を志していた。父親の影響で、幼稚園の頃から競輪、競輪と言ってたみたい。雄太で四世代だね」
祖父も父も競輪選手。
現在の姿も自然な流れだっただろう。
86年のデビューから3年目にGI出場を果たすと、97年のGII防府ふるさとダービーで決勝に進出。
93年からは05年まで毎年GIに出場するなど、長らくS級で活躍した。
「僕は恵まれてますよ。深刻な腰痛もないので。たまにギックリ腰をやるくらい。自分の場合はずっと一緒。4、8番車くらいの脚力で、脚がないなりに着をどう獲るかを突き詰めてやってきた。競輪ってそれが面白い。脚力通りに決まるわけじゃないからね」
度重なるルール変更があり、現在は7車立てが主流。
ベテラン選手の多くが「昔の9車が良かった」と口にするが、川口は
「7車はもっと難しいと思ってたけど意外と慣れてきたね。いろいろと変わるルールにも対応してくれたね」
と笑う。
そんな川口にモチベーションや趣味を問うと
「特にないね。練習をやって、あとは孫の子守りくらいかな」
と返ってきた。
「やっぱり競輪が好き。楽しい。苦しいけど楽しい。これまで通り、ずっと淡々と続けたいね」
これからも淡々とペダルを踏み続ける。
【次走出走予定】
3月18~20日(大宮FII)
(情報局記者A)
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