【11月9日更新】ここぞで光る熟練技! 今なお活躍を続ける「永久選手」
選手生活35年目の大ベテラン・黒木誠一(くろき・せいいち、兵庫=60期)は穴党の夢を乗せて走り続けてきた。
格上相手の捲り一発で好配当をゲットしたファンは多いだろう。
積み上げてきた白星は618勝。現役選手では神山雄一郎、小嶋敬二、村上義弘に次ぐ第4位だ。
「500勝までは村上(義弘)君と同じペースだった。今は引き離されたけどね。村上君の勝ち星と比べられて〝走っているレベルが違う〟とか〝単価が違う〟などと言われたこともある」
「でも1勝の価値は同じだし、ファンが賭けてくれるお金は同じ。お客さんが僕に期待してくれている以上、穴をあけたいし勝ちたい」
と熱い思いを語ってくれた。
そんな黒木に試練が訪れた。椎間板ヘルニアを発症。
「鐘が鳴ると踏めなくなった。我慢ができないレベル」
日常生活に影響が出る状態だったため、昨年手術に踏み切ったが「しびれが出るようになった」と完全回復にはほど遠い。
それでも「ちょっとずつマシになっている」と復調の兆しを感じながら、自慢のタテ脚を取り戻そうとペダルを踏み続けている。
54歳の闘志をかき立てるのは穴党ファンの存在。
「応援してくれるから、その期待に応えたい。べべ(最下位)でもいいような走りに見えるかもしれないが、そう思って走っていない。単騎一発に期待してくれるファンに応えたい」
ひょうひょうとした雰囲気とは裏腹の強い信念。捲って穴をあけることが生きがい。そして絶対に諦めない。それが黒木の競輪人生だ。
【次回出走予定】
11月15~17日(富山FⅠ)
(情報局記者A)
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