【10月18日更新】プロたる誇りは道具にも! 選手に聞く「こだわりの逸品」
このマッサージローラーが自転車人生を支えてきた。
今年でデビュー5年目を迎える中里福太郎(なかざと・ふくたろう、27歳=北海道、113期)。
結婚を機に長崎から北海道へ移籍して1年が過ぎた北の機動型は、レース参加時に必ずマッサージローラーを持参している。
ただ筋肉をほぐすだけではない。
さまざまな思いが詰め込まれた〝お守り〟のような逸品だ。
あれは自転車競技に青春を捧げていた高2の頃。インターハイ間近になったある朝に異変が起きた。
「ベッドから起きられなくなったんです。左膝の前十字靱帯(じんたい)断裂の重傷でした。長崎の病院へ行きすぐ手術になったが、それが大手術。なかなかうまくいかなかったらしく、午前10時から午後10時まで及びました」
知らず知らず負荷をかけすぎていた個所が爆発する悲惨な事態。
幸いにも約12時間にも及ぶ大手術は成功し、再びサドルにまたがることができるようになった。その手術を担当してくれた医師からもらったのが、このローラーだ。
「それまで体のケアとかほとんどしなかったが、ケアの大事さを知った。大きさも使い勝手がいいんです」
「競輪学校(現競輪選手養成所)にも名前を書いて持って行った。これで同期のマッサージをしたこともある。思い出がいっぱい詰まっていますね」
今でも故郷の長崎に帰る時は、マッサージローラーを授けてくれた医師に挨拶をしに行くという中里。
10年以上も愛用しているケア用品は、競輪選手になるために欠かすことができなかったマストアイテム。
今日も膝をじっくりほぐしてからペダルをこいでいる。
【次回出走予定】
11月10~12日(高松FⅡ)
(情報局記者A)
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