【9月19日更新】ここぞで光る熟練技! 今なお活躍を続ける「永久選手」【中澤孝之】|DMM競輪

【9月19日更新】ここぞで光る熟練技! 今なお活躍を続ける「永久選手」【中澤孝之】



6月に58歳になった中澤孝之(なかざわ・たかゆき、58歳=大阪・56期)。




現在もS級に在籍する弟の央治(えいじ、56歳=大阪・59期)と、兄弟レーサーとして奮闘中だ。

「央治は自分を見て選手を志した。弟が追いつけへんところまで上がろうと思ったね。僕もアイツが頑張ってたからS級まで上がれたと思うよ」

「50歳でS級在籍を目標にやって、それで引退してもいいかなと思っていたんだけどね。46歳の時に松戸で落車して右の骨盤を骨折しちゃって、47歳でA級に落ちちゃった。それで50歳を51歳にして、またA級に落ちたから52歳でS級と思ってやって、そのまま続けていたら、54歳の時に練習中に落車して今度は左の骨盤を折っちゃった」

さすがにもう潮時かなと思ったと言うが、

「練習で前を走ってた子が泣きながら病院まで見舞いに来てくれてね。このまま辞めちゃったら、その子がずっと引きずってしまうと思ったし、もうちょっと頑張ろうと思ってやっていますね」

「ギア規制があったり、レース形態も変わってきて、培ってきたトレーニング方法が使えなくなった。今は若い子たちに練習方法を聞いたりして新たな発見が楽しい。同じようなことをしたらさすがにしんどいけど、いろいろと喜びを感じてます」

「サイクリングも好きだし、楽しいのが一番。今の目標は60歳まで1・2班戦で頑張ることやね」


取材した弥彦FⅠの前検日は、阪神タイガースが18年ぶりに優勝を決めた翌日。

「大ファンというわけではないけど、テレビで見ていたら興奮して寝られなくなってしまったよ! 寝不足だね」

「高校の3年間、夏は甲子園球場で売り子のアルバイトをしていてね。『ジュースにコーラ、おつまみはいかがですか~』って。高校生だったからビールを売らせてもらえなくてね。だから思い入れはありますよ。冬は中華料理屋で(アルバイトを)やってたなぁ」


その初日では道中でゴチャついた流れになり、俊敏に切り替えて3着に入った。

「自分の点数では4着だったら勝ち上がれなかったから良かった。最後は苦しくて溺れ死にそうだった。今期初の準決勝。夢に見た準決勝ですわ。顔見せから重くてね、あんなに(阪神タイガースを)応援した自分を呪いましたよ」

大阪人らしい、ユーモアあふれる言葉で今期初の準決勝進出を喜んだ。


準決勝は先手ライン追走から6着。

「気持ちは先捲りしようとしているんだけど、脚がいうことをきいてくれないですわ」

そうは言うが、今回の弥彦初日を含めて今期だけで三度も万車券に絡んでおり、8月には1着で5万車券を演出。
穴党にとっては常に狙っておきたい存在にはかわりない。

これからも弟の央治とともに、レースでも話術でもまだまだ競輪界を盛り上げていってくれるだろう。


【次回出走予定】
9月27~29日(平塚FⅡ)

(情報局記者A)



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