【8月1日更新】ここぞで光る熟練技! 今なお活躍を続ける「永久選手」【今村俊雄】



04年アテネ五輪にウエイトリフティングで出場した今村俊雄(いまむら・としお、43歳=山梨・99期)。




競輪選手としてデビューして12年が経ったが「(スポーツ選手として)あきらめきれずに、この世界に入った」と、しみじみ振り返ってくれた。

競輪転向のきっかけは、08年北京五輪の出場を逃したことだった。

国立スポーツ科学センター(JISS)のフリーウエイトができるスペースで、偶然にも競輪学校(現・競輪選手養成所)へウエイトトレーニングを教えに行っている人と出会った。

ここから今村の人生は大きく変わった。

「体育の教員免許を取って指導者になるつもりだったが、あきらめきれないから競輪選手を目指したんでしょうね」


ウエイトリフティングは階級制がある五輪競技で唯一、対人競技ではない。

持ち上げる〝相手〟の重さは変わらないので、どれだけ最高のパフォーマンスを発揮できるかが重要だ。
さらに重いバーベルを持ち上げるには「パワー」よりも「瞬発力」が求められるそうで、

「垂直跳びなら95cm、立ち幅跳びは3m20cmは跳んでいた」

と今村。


その武器を引っさげて自転車競技にトライしたが、現実は厳しい。

「最初はダッシュ系だったが、うまくバランスが取れなくて持久力系を鍛えたが苦しかったですね。デビュー後は落車もありましたし」

「今までは瞬発力だけ鍛えてきたから、やっぱり脚力がない。もっと早く転向してれば・・・と思うこともあるが、それが自転車競技なので受け止めています」


今期からはチャレンジ暮らし。だが、どん底から這い上がるために燃えている。

「若い子が強くてどれだけ耐えられるか。押し出されるだけだが、ポジティブにやっていきますよ」

集中力、スピード、気合。全てが最高の状態で合わさったときの爆発力でバーベルを上げたように、競輪も心技体をととのえて苦境を乗り越えていく。


【次回出走予定】
8月3~5日(平塚FⅡ)

(情報局記者A)



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