【7月9日更新】ここぞで光る熟練技!今なお活躍を続ける「永久選手」【白井一機】
54歳の白井一機(しらい かずき・愛知=65期)のヤル気を生み出すのは〝自転車愛〟だ。
「この仕事は半分、趣味みたいなもの」
と切り出し、モチベーションを保つために欠かせない2点を挙げた。
ひとつ目は自転車競技への熱意。
昨年に続いて今年も「全日本選手権トラックレース マスターズ」に参戦するという。
「去年、アマチュアの方と鈴木伸之(愛知=87期)の3人でチームスプリントに出場。1分3秒5をマークして日本記録にあと少し届かなかったんです。今年も同じメンバーで出場するので、いい記録を出したい。自分はチームスプリントの第一走を務めています」
自転車競技への熱意が本業の競輪にも大きな刺激を与えている。
ふたつ目は後進の育成。
白井のホームバンクでもある豊橋競輪場がプロの競輪選手を発掘・支援する「T―GUP」。
このプロジェクトのコーチを受け持つことになった。
「鈴木伸之と女子では佐々木恵理(愛知=110期)と3人で指導している。男子が5人、女子が2人。年齢は19歳から29歳と幅広い。自分の練習と指導の練習と、午前午後と休まず練習しているから大変だった。4月はヘロヘロだったけど今では体力がつきましたよ。忙しいけど充実している」
と生き生きした表情で語る。
後輩を指導するという役割。
これが決して簡単なことではない。
「自分に当てはまることが相手には当てはまらない。今が一番、自転車のことを勉強しているかな。どうしたらプロになれるか。どう伝えるか、どう育てるか。大変だけど充実してます」
いろいろと頭を悩ませることが増えたため、6月の高松競輪に参戦する時に前検日の受付で必要なICカード(選手登録証)と印鑑を忘れるというエピソードも。
「競輪選手を35年やってて初めてでした。奥さんに届けてもらった」
と照れ笑いを浮かべた。
自転車が好き。
だから頑張れる。
白井は自分のため、後輩のために走り続ける。
【次回出走予定】
7月9日(弥彦FⅡ)
(情報局記者Z)
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