新ユニフォーム爆速着用レビュー
着ました! 新ユニフォーム!
ジャジャーン! 早速お客様が現地で撮影してくださいました!
写真ありがとうございます!
爆速レビュー!と言うには少し新鮮味が失われてしまった感が否めないけれども…。
ただ、前評価の割には、急激に受け入れられた感じがある新ユニフォーム。
皆さんも、最初は「だっさ…」と思ったでしょうが、見慣れるにつれ「なんかいい感じじゃん」という意識の変化を辿っておられると思います。
なんだったら、デザインの秀逸さを見出していらっしゃる方もおられたりして。
我々競輪選手も同じ感じです(笑)。
ただ唯一、世論の共通認識は「SSユニフォームのレーサーパンツは前の方がよかった…」というところでしょうか。
見た目でワイワイ言うのも楽しいですが、気になるのは実用部分です!
早速、着用した感想と選手目線で今後お願いしたいところを書いていこうと思います!
ンっ…! お腹が…!
新ユニフォームは競輪選手のぽっこりお腹を少しでも誤魔化してスポーティでスタイリッシュに見せるため、腹回りには視覚的に圧縮効果が生じる黒が使われているのです。
素晴らしい采配ですが、競輪選手の腹のぽっこりパワーの前ではあまり効果がないようですね。
舐めんじゃねえぞ…競輪選手の腹をよォ…。
さて、そんなお腹の爆発は一旦置いておいて、新ユニフォームを着てみての感想です。
まずはスタイリッシュな見た目通り、かなりピチピチ!
以前のだるんだるんのスウェットみたいなユニフォームと比べると、素材もサイクルジャージのようなしっかりした生地になり、かなりいい感じです。
旧ユニフォームに思いを馳せる記事でも書いたのですが、以前のユニフォームは生地がだるんだるんで風を孕んでバサバサして鬱陶しく、輪ゴムで縛ったりしていたんですよ。
【ユニフォームが変わるそうです】
これらの問題が改善されたって訳です。
しかしながら、ピチピチ具合が変わったせいでサイズ感がかなり変わりました。
四日市競輪場様の公式Xアカウントにて、新ユニフォーム試着中のぼくの写真がポストされていました。
https://x.com/yokkaichikeirin/status/1877571581108728188?s=46
今開催はまだ新ユニフォームを着るのが初めての選手が多く、競輪場側からも「サンプルは無いので実物で試着してみてくださいね〜」と言われたので、検車場でユニフォーム試着する選手が多かったです。
このポスト内にもありますが、「旧ユニフォームはSサイズを着ていました。さっきMを試着したけど余裕で小さかった…。今着ているのはLです」とぼくが発言しています。
実際、僕の場合SサイズからLサイズにアップしました。
この言い方だとぼくが太って服が入らなくなった! みたいな感じに受け取れますが、決して太った訳ではありませんよ(笑)!
旧ユニフォームの素材はかなり伸縮性が高く、元々Lサイズ(何だったら私服はXLサイズ)のボディをSサイズに強引にねじ込んでも、割とピチッと着られていたんです。
新ユニフォームでは素材が変わり、それができなくなりました。
そのためのサイズアップなのです。
旧ユニフォームだとこんな感じ。
小さいサイズにねじ込んでいるのですが、それでもそれなりにシワができていますね。
奥の6番車の方なんか、だるんだるんですよね…(笑)。
僕も、Lサイズだとこのくらいだるんだるんでした。
新ユニフォームだとLサイズでもこんな感じでスッキリ!
お腹が…(もうええわ)。
相当ピチっとした事がわかると思います。
今の季節は寒いのでインナーを何枚か厚着をした上にユニフォームを着るのですが、ピチピチユニフォームなのに締まりがキツすぎることもなくめっちゃ上手にできています!
素晴らしいですね。
ただ、マーク選手なんかはユニフォームの下にプロテクターを着用してレースを走る選手が多いです。
そのプロテクターの種類によっては、ユニフォームがキツすぎて一人で着られない! 脱げない! という人がいない訳ではなかったです。
この新ユニフォーム、サイズが大きくなると腕や丈もかなり大きくなっちゃうんですよ。
そのため、ゆとりを持って着たいのに袖余りになるのが嫌だ…と言っている人も見受けられました。
まあ、2,000人以上いる競輪選手、体型が様々すぎるので全員に合うような縫製は相当厳しいと思いますが、この場を借りて要望を出すとするとS・M・L・XLそれぞれに少し縫製にゆとりのあるワイドサイズも作ってくださいませんかね?
これで全て解決だと思います。
レーサーシューズなんかでもワイドサイズがありますからね。
あと、これは絶対に今後お願いしたい事なのですが…。
新ユニフォームには
競走用ユニフォーム及びヘルメット覆いには、輪ゴムやテープ類、その他の道具を使用しての加工や結び目を施すこと等をしてはならない。
というルールが定められています。
この「ヘルメット覆い」=通称ヘルメットキャップに関しては、輪ゴムによる調整を許していただけないでしょうか…?
競輪で認定されているヘルメットにはいくつか種類があり、全て形が違います。
ヘルメットの種類については以前記事に書いたので、よければ後で見てみてください。
形のイメージがつくと思います。
【競輪選手のヘルメット】
種類によって形がまったく違うのに加えて、それぞれにS・M・L・XLサイズの中から頭の形に合わせて選んでいます。
しかし! なんと、競輪場より支給されるヘルメットキャップはワンサイズなのです!
ある程度伸縮性があるので「ヘルメットに入らない」という事はまずないのですが、サイズが小さいヘルメットだと、相当余りが出てしまいます。
ヘルメットキャップの口にはゴムが入っているのですが、ヘルメットが小さくてキャップに余りができると、この部分がおでこにくい込んで血が止まり、頭痛に繋がるんですよね。
そこで、以前まではヘルメットキャップをゴムで縛る事で、口部分の締りの調整をしていたんです。
分かりにくいですが、ここを裏から縛っていました。
ヘルメットキャップにもサイズがあればいいのですが、ワンサイズである以上、この部分の輪ゴム調整だけは解禁してもらわないとかなり厳しいと思います。
おでこに食い込むの、思ってるより鬱陶しいし痛いんです…!
なんていう、選手にしか分からない要望も述べたところで、新ユニフォームのレビューは以上!
デザインと同じく、着心地に関して慣れたら全然いい感じ! というのが総評です。
ただ、現在は当然の如く全て新品状態です。
今後、時間が経つにつれて劣化する部分が出てくるのか…?
その辺は未知数ですので、今後エライ事になりそうなら遠慮なく当ブログで愚痴らせていただきますね(笑)。
って事で、ユニフォームが変わった競輪界を、今後ともよろしくお願いしますね!
ではまた次回!
1995年3月30日生まれ。滋賀県出身。 日本競輪選手会 奈良支部所属107期の競輪選手。現在はA級2班。同期には新山響平、山岸佳太、簗田一輝など。 ……以上はすべて仮初めの姿であり、本業は某アイドルのプロデューサーであるともっぱらの噂。 ドール、カメラ、声優など、さまざまな「沼」に足を踏み入れている。