【1月28日更新】こだわりの逸品【中澤央治】

          


一瞬、事故にでも遭ったのか?と思うような、ボコボコのスーツケース。





昨年末から調子を上げ、今月17日の防府FⅡでは約1年ぶりに初日特選を走った中澤央治(なかざわ えいじ=57歳・大阪・59期)が選手になってからずっと愛用している…わけではない。

CRASH BAGGAGEという、元々あらゆる箇所が凹んでいるデザインの頑丈なスーツケースが、大ベテラン「こだわりの逸品」だ。



 「買うたのは4~5年前やったかな? 見た瞬間に〝ええなあ〟思った。どんなに荒く扱われても、元々凹んでるんやから破損することはないもんなあ。擦れたりしても、それがまたええ味が出るんよ」



北は北海道から南は熊本まで、競輪選手の移動は過酷だ。

加えてハードケースなど仕事道具も持ち込まなくてはならず、移動の際のトラブルはたとえ不可抗力でも極力避けたいもの。

基本的には自転車の部品をスーツケースの中に入れてくることはないというが、まったくないわけではないという。

だからこそスーツケースも大事な〝商売道具〟の一つなのだが、移動中も「壊れていないか」と気をもむことがなくなり、重宝している。

気に入っている理由はもう一つある。



「買うてから、競輪界で使ってる選手をまだ他に1人しか見たことがない。九州の若い選手やったと思うんやけどな。同じもの見たときに、思わず声かけたぐらい。あんまり誰も使ってへんいうのもポイントかな」



と声のトーンは高い。

旅のお供を不安なく快適に使えることも、原動力の一つだ。

開催中の小倉FⅡでも健闘。

来月18日からは地元でのFⅠも控えている。

衰え知らずの57歳が〝相棒〟とともに各地のバンクを駆け回る。




【次回出走予定】
1月28日(小倉ミッドナイトFII 7R)

(情報局記者S)

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